JIOS
2025年、IOSは「日本包括的矯正歯科学会(JIOS)」として新たなスタートを切りました。
同時に包括的矯正歯科認定医制度を発足し、次世代の歯科医療を共に切り拓く仲間を募集します。
包括的矯正歯科が歯科臨床をさらなる高みに導く時代が到来します。
現在、2025年度新規会員の募集を受付中です。入会をご検討の方は、この機会にぜひご参加ください。
JIOS
(日本包括的矯正歯科学会)とは
矯正歯科治療には素晴らしい可能性があります。
一方、様々な歯科的問題を抱えた患者さんの場合には矯正治療のみで治療は困難です。
JIOSでは、矯正歯科治療が本来目指した志(審美・歯周組織の健康・口腔機能の向上)を追求し包括的歯科治療の知識と技術を矯正治療に融合させることによって患者さん本位の矯正歯科治療の普及と同分野の歯科医師の育成を目指します。
JIOS会員に関して
2025年1月現在、「JIOS」は85名以上の会員、賛助企業14社の皆様と一緒に、新たな歯科専門分野として“包括的矯正歯科”と定義し、矯正専門医ならび他分野の歯科医師・GPが加わり、同分野の学術的コンセンサスを世界に先駆けて、確立していくことを目指しております。
JIOS
症例発表ガイドラインについて
〈JIOS 症例発表ガイドラインとは?〉
日本包括的矯正歯科学会(JIOS)は、包括的矯正治療における症例報告の質を向上させるために、「JIOS 症例発表ガイドライン」を策定しました。
このガイドラインは、国際的に広く採用されているCAREガイドラインに準拠しながら、包括的矯正治療の専門性を反映した独自の基準を加えたものです。
これにより、JIOS会員が発表する症例報告は、国際基準を満たし、臨床的に価値のある情報を明確に伝えることが可能となります。
〈JIOS 症例発表ガイドラインの特徴〉
JIOSのガイドラインでは、症例報告の標準化に加え、包括的矯正治療の特性を反映した以下の要素を重視しています。
- Watahikiの「包括的矯正治療難易度分類(Ver.2)」を適用
- 矯正・補綴・歯周・エンド・顎関節など統合的な視点で治療計画を立案
- DIP Cephを活用し、12の包括的矯正治療ゴールに基づいた治療目標を設定したセットアップモデルを提示
- 診断・治療のアウトカムを明確にするため、重ね合わせ評価やDIP Cephとの比較を実施
このような基準を採用することで、より高い臨床的価値と再現性を持つ症例報告が可能となります。
〈CAREガイドラインとの関係〉
CARE(CAse REport guidelines)は、症例報告の質を向上させるために策定された国際標準のガイドラインです。
2013年に BMJ Case Reports で発表され、医学・歯学を含むさまざまな分野で広く採用されています。
JIOSは、このCAREガイドラインの理念を踏襲しつつ、包括的矯正治療の特徴を反映した独自の基準を追加することで、より専門性の高い症例報告の作成を可能にしています。
〈JIOS ガイドラインの意義〉
JIOS 症例発表ガイドラインに従うことで、学会発表や論文投稿において、国際基準を満たしつつ、包括的矯正治療の専門性を活かした高品質な症例報告が実現できます。
JIOS会員の皆様には、本ガイドラインを活用し、より高度で臨床的に有用な症例報告の作成を目指していただきたいと考えています。
引用元
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Gagnier JJ, Kienle G, Altman DG, et al. The CARE guidelines: consensus-based clinical case reporting guideline development. BMJ Case Reports. 2013.
DOI: 10.1136/bmjcase-2013-200025 - DIP Ceph とは: https://dipceph.com/
- CARE Guideline とは: https://www.care-statement.org/
- 日本包括的矯正歯科学会症例発表ガイドライン(Feb 13, 2025)